競馬用語辞典
競馬新聞やニュースによく出てくる言葉を、はじめての人にもわかるように説明します。26語。少しずつ増やしていきます。
レースの条件
斤量きんりょう
馬が背負う重さのことで、「負担重量」ともいいます。騎手の体重に、鞍などの馬具を足した重さです。単位は kg。どの馬が何 kg を背負うかは、レースの条件(馬齢・定量・別定・ハンデ)で決まります。騎手が軽い場合は、鞍に重りを入れて合わせます。
ハンデ(ハンデキャップ)はんで
出走する馬の実績や力に合わせて、1頭ずつ斤量を変えるレースです。強いと見られた馬ほど重い斤量になり、どの馬にも勝つチャンスがあるように調整します。斤量は JRA のハンデキャッパーが決めます。
別定べってい
基本の斤量を決めたうえで、それまでに稼いだ賞金や、勝った重賞などに応じて斤量を足していく決め方です。実績のある馬ほど重くなりますが、ハンデほど細かく1頭ずつ変えるわけではありません。
時計とペース
上がり(上がり3ハロン)あがり
レースの最後の600m(3ハロン)を走るのにかかった時間です。馬ごとの値と、先頭の馬で計るレース全体の値があります。馬ごとの値が小さいほど、最後に速く走ったことになります。JRA の成績表では「推定上り」と書かれています。新聞の近走の欄の「上がり」はこの値です。
ラップ(ラップタイム)らっぷ
1ハロン(200m)ごとにかかった時間を、スタートから順に並べたものです。ふつうは先頭の馬の通過時間で計ります。並べて見ると、前半が速かったのか、最後に速くなったのかなど、レースの流れがわかります。
テンてん
レースの最初の部分のことです。「テンが速い」は、スタートしてすぐの流れが速いことをいいます。最初の600mの時計を「テン3ハロン」と呼び、最後の600mの「上がり3ハロン」と比べてペースを見ます。
ペースぺーす
レースの速さのことです。前半と後半の時計を比べて、前半が速いものをハイペース、前半がゆっくりなものをスローペース、その間をミドル(平均)ペースといいます。スローペースでは前にいる馬が残りやすく、ハイペースでは後ろから来る馬が届きやすい傾向があります。
馬場
馬場差ばばさ
同じ競馬場・同じ距離でも、その日の馬場の状態によって、時計がどれだけ速く出たか・遅く出たかの差のことです。決まった公式の数値はなく、基準にする時計や計算の仕方は、使う人によって違います。時計を比べるときは、馬場差がどう計算されたかを確かめることが大切です。
クッション値くっしょんち
芝コースの硬さ(馬が着地したときの反発の強さ)を数字で表したものです。重りを芝の表面に落として、はね返りを測ります。数字が大きいほど硬い馬場です。JRA はゴール前・4コーナーとその間の各ハロン地点で測り、その平均を公表しています。JRA の目安では、12以上が「硬め」、10〜12が「やや硬め」、8〜10が「標準」、7〜8が「やや軟らかめ」、7以下が「軟らかめ」です。雨などで含水率が高くなると、クッション値は低くなる傾向があります。
レースの見方
脚質きゃくしつ
レースの中で、どのあたりの位置を走ることが多いかという、その馬の傾向です。前から順に「逃げ」「先行」「差し」「追込」と分けます。ケイバの地図の新聞では、近走のコーナーの通過順から、逃げ・先行・中団・差し・追込の5つに分けています。
展開てんかい
レースがどう流れたか(どう流れそうか)のことです。どの馬が先頭に立ち、前に行く馬が何頭いて、ペースがどうなるか、そしてそれが着順にどう影響したかを考えます。前に行く馬が多いとペースが上がって後ろの馬に有利になりやすい、などと読みます。
ローテーションろーてーしょん
その馬がどのレースに、どのくらいの間隔で出てきたかという、出走の順番と間隔のことです。「ローテ」とも略します。前のレースから何週あけたか、どのレースを経由して大きなレースに向かったかを見ます。
番号と馬券
枠(枠番)わく
出走する馬を1〜8の8つのグループに分けた番号です。騎手の帽子の色が枠ごとに決まっていて、1枠から白・黒・赤・青・黄・緑・橙・桃です。頭数が8頭より多いときは、外側の枠から2頭ずつ入ります。「枠連」という馬券は、この枠番の組み合わせで当てます。
調教
追い切りおいきり
レースに向けて、ふだんの調教より速いペースで走らせる仕上げの調教です。レースのある週の中ごろに行うことが多く、その時計や動きから、状態が上がっているかを見ます。
坂路はんろ
上り坂になっている調教用のコースです。坂を駆け上がることで、平らなコースより短い距離でしっかり負荷をかけられます。時計は、坂の区間ごと(ゴールまでの最後の何ハロンか)に計ります。
ウッドチップコース(W・CW)うっどちっぷこーす
木を細かく砕いたチップを敷いた調教用のコースです。脚への負担を抑えながら長めに走らせることができます。新聞の調教欄では、美浦のコースを「W」、栗東のコースを「CW」と書くことがよくあります。
調教の時計ちょうきょうのじかん
追い切りのタイムです。ゴールから逆に数えて「6F(1200m)」「5F」「4F」「3F」「1F」のように区間ごとに書きます。数字が小さいほど速く走っていますが、コースの種類や雨の影響で大きく変わるので、同じコースの時計どうしで比べます。
併せ馬あわせうま
2頭以上を並べて走らせる調教です。並んで走ることで、競り合う気持ちを引き出します。結果は、相手より前でゴールした「先着」、同時の「同入」、後ろの「遅れ」と書きます。
数値の基準は出典に書いた公式の情報によります(2026-10-07 に確認)。